インタビュアーによって引き出される情報の質が決まる
「決定論の彼岸へ…?」id:Ririka:20040607#p1が面白かったです。
(上記リンク先はないので、こちらから http://web.archive.org/web/20040616160829/http://d.hatena.ne.jp/Ririka/ )
Wy : 時間方向に発展している、決めているというのは勘違いで、
Rk : うむ
Wy : 空間方向時間方向ともにもうすべて「在る」ものを
Wy : 「決まっている」ものを
Wy : 僕らは体験しているだけなのではないかと思います
京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)』ISBN:4061822934「在る」っていうのがあったし、この時点では別に普通だと思った。
あと、「記憶」が時間軸を特別視することにつながる、という感じのことをどっかで読んだ気がする。・・・うろ覚えだけど。
Wy : ただ、フォーマリズムとしては、
Wy : なにかが起こる確率を計算する方法として、
Rk : はい
Wy : すべての可能な配位、(これは古典的な運動方程式、いわゆる決定論の原因となっている方程式をみたさないものも含んでですが)
Wy : について、とにかく全て足し上げるわけです。
Rk : ふむ
Wy : 重みをつけて。
Wy : そうすると何か数がでてきて、
Rk : なるほど。
Wy : 実際実験とあうわけですね。これはびっくりですが。
ひえー、ここまで「在る」について考えたことは流石になかった。量子力学の知識は少しはあるけど、それを「在る」にからめて考えたことはなかった。この点がとても面白かった。
そういえば少し前の文章id:Ririka:20040602#p1も面白かった。
Wy : 太陽系以上と、分子以下では物理は非常にうまくいっているので
Rk : はい
Wy : この我々のサイズでなにがおこっているのか?ですね。
Rk : そこでしゅよね。
Rk : 素粒子や宇宙論に進む頭脳が人間サイズの分野にとりくめば…
少し独り言。
- 物性物理は分子サイズという解釈かな。
- 「うまくいっている」とは量子力学が適用しやすいということ?ちょっと気になる。人間の日常サイズでもそれなりに物理は使える気がする。扱えない対象もまた多いけど。「どこに使えて、どこに使えないかを把握しているか?」を読み手に問うているのかも。日常サイズで「全然使えない」と書いてあるわけではないし。
- 人の生物的な側面や社会的な側面を、物理ではうまく扱えるのかなぁ。脳の働きを統計力学的で扱う、という話はどこかで聞いた気がするけど(よく知らない)。経済学に物理学者がアプローチしている、という話も聞いたことがある気がするけど(よく知らない)。
- 20世紀の初頭に、物理の天才が何人も世に現れた。現在の天才的な知性はどこに集まっているのかなぁ。情報科学?生命科学?えーっと、よくわかりません。
- 「うまくいっている」ということの深さがわかることが、「物理をどこまで理解できているか」につながる気がする。「理解するとはどういうことか?」は難しい問題かもしれないけど。