『さんさん録 2』(こうの史代)
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: コミック
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セリフがないコマ。そういうのに、どれだけ人は時間をかけるのだろう。
セリフがないからこそ、じっくり見つめてしまう。
何気ないしぐさ。朝起きた直後の布団から出る前とかの。そういうのが、とてもよい。
女性の描き方が面白い。苛立ちとかの表現が面白い。美しさや強さの表現が面白い。
仙川というキャラが面白い。彼女が見ているもの。彼女が欲しいもの。彼女が本当に欲しいもの。強い衝動。
参平が仙川に惹きつけられるのは何故なのか?って何回も読みながら考えた。
コマの中に遊びが入っていて面白い。
なんなの、この作者って思う。すごいって思う。不思議なものを描くと思う。
琴線への触れ方を知っていて、それを描ける作家なのだと思う。
ユーモアの中の切なさ。切なさの中のユーモア。
誰かを必要としてしまう人の性。失ってしまったものの代わりを・・・(・・・書くのやめておこう)。
おとうさんの嬉しい事や悲しい事を
いちばんに分かち合いたい人が
詩朗さんでも乃菜でもわたしてもないのですよね
私が読書に求めるものは何だと思う?
それは、それは、それは、・・・今日は明かさない。