- 作者: 山本弘
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: 単行本
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面白い。
私小説的SF作品。SFのアイデアも凄い目新しいというわけではないですが、手堅くて好印象です。SFにおいて、設定上の破綻があると、そっちが気になってお話にのめり込めないし。実在の人物の名前がたくさん出てきます。今までの作者の活動(と学会)や作品(SF、ホラー、ファンタジー、TRPG等)をいろいろ知っているとより深く楽しめると思います。自称ファンだけど、けっこう読んでいない作品が多い私。いくつか未読の作品を読みたくなったよ。
山本弘作品は、丁寧に張り巡らされた(単なる思い付きのようにも見える)伏線が、最後に綺麗に収束していくところが好きです。価値観(「大事な事って何?」みたいな問いで言い換えても良い)に関しても嫌な印象を受けないことも、この作者の作品を読み続ける理由の一つだと思う。この作品、アンドロイドにちょっと感情移入しちゃうな。こうピュアで一途というのは美徳とは限らないけど、惹かれてしまうのですよ。
すごい、大ざっぱにまとめると・・・、やっぱり少女が好きなんやね。最後のあれは、やり過ぎだろう、と思いました。いや、好きですけど。