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東工大物理学科は素粒子原子核・宇宙(素・核・宇宙)と物性というふうに研究分野が分類されています。それぞれに理論、実験があるので全部で四つのあるなかのどれかに所属することになります(ちなみに私は物性実験の分野に所属したいと思っている)。午前9時40分から午後4時40分まで見学に行ってきました。

発表の流れについて。一人20分時間が与えられます。その中に質疑応答の時間も含まれているようです。10分、15分、20分でベルがなり時間の目安となっています。あのベルの音で何回か眠りを妨げられました。
発表はOHPを用いて説明するという感じで、特筆すべきこともありません。
同じ学年の同じ学科の野口氏という人がいうには、物性実験以外の研究室では発表形式がまるで違うということをお断りしておきます。(彼は全部のところを少しづつ見たらしい)。物性実験の発表はほとんどが以下のような構成で発表していました。形式が決まっているのかもしれません。

1.概説(実験の背景)
2.研究の目的
3.試料のこと、観測(実験)装置のこと
4.結果
5.解析・考察
6.質疑応答

質疑応答で、発表者が困るような質問が入ると指導教官が助け舟を出してくれるようです。ちなみに4年生は必ず他の発表者に対して1回以上質問をしなければいけません。

実験や研究は必ずしも期待どうりの結果が出るわけではありません。実験がうまくいかなかった理由。ある種の物理状態が観測・確認できなかった理由などが、最後の考察部分にある人も数人いました。

発表は講義室のようなところ(H111)で行っていました。助手の人はあまり来ていなかったようです。一応指導教官は全員来ていましたが、発表途中で 10分ほどいなくなってしまう教授・助教授のかたもいました。休み時間は入るものの、だんだん長時間やると疲れてきます。スリープ・モードに入る学生もいました。休憩時間に卒論生どうしが話しあっているのを聞いていると昨日は2時間、一昨日は3.5時間が睡眠時間。大変なのはたぶん指導教官でしょう。

自分が行きたいと思っている研究室よりも他の研究室の研究の方が面白そうだと感じてしまうのは仕方ないのかもしれません。今日おもしろいなぁと思ったのはアルカリ金属はヘリウムに対して何故濡れにいくいのかというもの(大熊研究室)。アルカリ金属の金属表面は電子が他と比べて染み出ているため、パウリの排他律により…。どっちにしろ吸着は表面の電子状態に依存するらしい。高音超伝導で磁束格子をフーリエ変換しているのもおもしろそうだった(西田研究室)。半導体にいろんな操作をする研究もおもしろそうだ。

全部まじめに聞いたわけではないが(正確にいうと幾つかまじめに聞いたという感じだが)、かなり疲れた。私としては卒論発表の雰囲気がわかったので良かったと思う。