『図南(となん)の翼』著:小野不由美 ISBN:4062552299

下記の感想は2000/04/30に書いたもの。


 現在出ている十二国記シリーズで一番好き。十二国記は中国風のファンタジー小説です。本作は珠晶(しゅしょう)という少女が主人公。まず名前が良い。とても意味がありそう。珠は王と朱からなってますからね。本作の注目は大人と子供の差かな。不毛に近い黄海(海ではない) を渡るときの技術などもおもしろい。あと、主人公の誇りの高さがいい。主人公は子供なのですけど(こういう言い方はよくないかなぁ)、すじを通して生きています。そこがとっても……。

 私に足りないものを感じさせてくれる、心に勇気を与えてくれる。私にとってそういう作品。