倫理

id:TomoMachi:20060304にこんなことが書いてあった。

表現が人の気持ちや考え方を変えると信じている。

なぜなら、彼ら自身が映画や小説や戯曲によって目を開かれ、表現者になったからだ。

自分が目覚めたように他の人も目覚めるかもしれないと思うから、無駄とは知りつつも表現することをやめることはできない。

そして僕の仕事は、彼らの意図を彼らの言葉を使って、観客にとって身近なものに結び付けて、観客に伝えることだ。

歴史的なことに対して私は疎いのでよくわからない。長い文章のこの部分にはちょっと感動してしまった。*1

『〈ほんもの〉という倫理』(チャールズ・テイラー)

「ほんもの」という倫理―近代とその不安

「ほんもの」という倫理―近代とその不安

という本を読んだことを思い出した。私がこの本を読んで面白いと感じたのは、倫理の進歩というものが人間の歴史で無視できない役割を示しているということ。工業や商業の発展の裏には(裏って言っていいのか)倫理がとても関わっている。人間の倫理感や道徳観は数値化するのが難しいから、その寄与を測るのは困難だ。でも、それを無視してしまうといろいろなことをうまく理解できなくなる。

そういえば、http://cruel.org/other/rumors.htmlの2006年1月の倫理に関する話も面白かった。

*1:自分と重ね合わせたりはしないです。念のため。