固体物理学とか

【注意】
下記文章は、2007年4月に、旧ページの内容を転載したものです。リンク先などは存在しない場合があります。また、旧サイトの構成などを知らないとわけがわからない文章なども存在します。ご了承ください。

ASHCROFT/MERMINのSOLID STATE PHYSICSの輪講日です。今日は第11章のOther Method for Calculationg Band Structureでした。coreの波動関数とvalenceの波動関数の振る舞いの違いとかはなるほどって思う。今回の章は何かと、the nearly free electron methodに帰着されながら進むなぁなんて思いながら読んだ。The Cellular Method、The Argmented Plane-Wave Method (APW)、 The Green's Functon Method of Korringa, Kohn, and Rostoker (KKR)、The Orthogonalized Plane-Wave Method (OPW)などいろいろband structureを計算する方法があるらしい。 簡単に今までの近似をまとめておこう。
Tight Binding Approximation
 イオンポテンシャルが強くて生じるバンドの幅が狭いときに用いる近似方法。 Bloch関数を各イオンの原子軌道の1次結合で近似する。一次結合の係数は関数がBlochの定理を満足するように決める。

このThe Tight-Binding Methodについて、ASHCROFT/MERMINでは1章(第10章)費やしています。

Nearly Free Electron Approximation
 周期ポテンシャルが弱いときに用いる近似方法。Bloch関数を平面波(exp(ikr))で展開し摂動法を用いる。少数の平面はを用いて展開する。この近似の特徴として、kが波数空間においてBrillouin zoneの
境界から遠いときに、エネルギーE(k)は自由電子の値に近い。
境界面上では不連続になる。
Brillouin zoneの電子状態からバンドがわかる。
単純金属の伝導帯の性質などはこの近似がよくあてはまる。 しかし実際の固体ではポテンシャルが強くこの近似はあまりあてはまらない。

このことについては、Electorons in a Weak Periodic PotentialとしてASHCROFT/MERMINでは1章(第9章)費やしています。

で、今回第11章で勉強したのが、これを改良する方法で、OPW法、APW法とかです。
OPW法
 伝導帯のbloch関数はイオンの閉殻にある電子状態の波動関数と直交する。OPW法では予め閉殻と直交するように変形した平面波(orthogonalized plane wave)を使う。Bloch関数をこの変形した平面波を用いて展開する。OPWは閉殻の領域、つまりcoreの付近で振動するため,OPWによるポテンシャルの行列要素は平面波の場合より小さくなり,電子に対するポテンシャルは実際より弱められている。

APW法
 各イオンを中心とする球内ではイオンのポテンシャル。球外のイオンの隙間では自由な運動をする。というような仮定をして球内におけるシュレーディンガー方程式の解を球外の平面波と接続することによって補強された平面波(augmented plane wave)をつくり,bloch関数をそれによって展開する。

 まとめ。要するにどんな波動関数で展開するか、ポテンシャルをどのように近似するか、などが大事なんだなってことがわかりました。まとめすぎ?

最近したこと。
19日-学会のポスターを考えたり。
18日-SQUIDで実験。TMMBの磁化率計測。
17日-自分の部屋で雑務。賃貸契約の更新。体の調子はだいぶ良くなった。
16日-午後から大学へ行く。まだ本調子じゃないみたい。薬でなんとかなっているけど。すぐ帰る。買い物とかをした。