例によってコメント(続き)

http://d.hatena.ne.jp/automate_tomo/automate_tomo:comment?date=20040302#cへのコメントの続き

ただ、読者が増えれば誤解も生じやすくなる。私のエクリチュールの型として「メタファーとしてのセックス」がある。これをメタファーと捉えない。いや、もうエクリチュールはどうでもよく、ただそこにとりあえず女がいる、そう捉える読者も多い。ちゃんと読んでみれば、「クリトリス」だとか「ペニス」だとか単語を使っているだけで、セックスのことなんか書いていないことがわかるのに、単語の拾い読みだけで興奮し、何か一言、性的な野次を飛ばさずにはいられない。そこに私はネットを感じた。2ちゃんねる的なものだ。

母集団が多くなると、そういう人も多くなるんだね。匿名性[2ちゃんねる的なもの]に隠れて、そういうことしても楽しいのかな?って思う。まぁ、そういう人は無視してしまえばいいと思う。難しいかもしれないけど。

「メタファーとしてのセックス」が型かぁ。難しいです。

id:automate_tomo:20040224#1077623498「シミュラークルDNA、クローン」とか言葉の転がし方が面白いなって思ったけど。なんかコロコロ言葉が回るみたい。韻というべきかな?

他のも読んで思ったことは(本人の解釈を見てしまった後で言うのもなんだけど)「相手から干渉されたい」「他者に自分を支配されたい」というメッセージ性が強い気はする。

そして、その干渉が得られないことを逆説的に語っている。

「干渉されたい」というのはどういう気持ちだろう。「自分に価値があることの証明になる」「誰かに必要とされたい」「強い結びつきへの希求」(まぁ、「愛されたい」ってこと)ってだけでもない気がする。


多分私が解釈なんてしても全然見当違いになると思う。解釈ではなくて、読んで考えたことを書こう。それの方がまだ意味があるだろう。

シミュラークル氏が読むことを期待して書いているみたいだけど、どうなのかな?その要素もあるのかも知れないけど。

私も実在の人を想定してお話とか詩を書くことが多い。キャラクターや語り手として、自分や知り合いの分身を出したりする。そして、その知り合いに読んで欲しいって思いながら書く。でも、メールで送ったりはしないけどね。相手が自力で探して見に来るのでないとただの押し付けになってしまう。だから決して読まれないだろうけど、読んでくれる相手を想定して書いていることになる。

これまでの体験を反芻しながら、「あの人だったらこのシチュエーションでなんというかな?」なんて考え想像する。そして、「このときこう言って欲しい」という希望を実現させたり、「実際だと必ず拒否の言葉を言う」っていう諦めを作中で記述したりする。相手の分身をころころ転がす。

そして、その書くというのは確認の作業なのではないかと思う。書きながら、相手と自分との距離を測る作業。自分にとって相手はどんな人なのか?どんなに必要なのか?そして相手にとっての自分はどんな存在なのか?

そういうのを測りながら、私は自分の文章を書いている気がする。

・・・あれ、また自分の話になってしまった。

女心は男にはわからないって落ちでいいです。すみません。