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彼女が感じていた、漠然とした不安。
それはおそらく、「拠所がない」という不安。

今まで、誰も彼女のことをわかってくれる人はいなかった。
いつも異端であると感じていた。
異端であり続けることは、負担なのだと思う。

自らの規範や、拠所を、彼女は身近な人から知る機会がなかった。
自らの能力に見合った「等身大の規範」を得るというのは、簡単ではないのだし。
身近な人に、望ましい規範を見出したとしても、
自身の能力があまりにも足りなければ、そのギャップに苦しむだろう。