『クビツリハイスクール―戯言遣いの弟子』(西尾維新)

クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子 (講談社文庫)

クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子 (講談社文庫)

おもしろい。でも、1作目や2作目と比べて、ちょっとトーンダウンかな。



以下、ネタバレ。


今回は請負人が気がつかないことがポイント。『笑わない数学者』(森博嗣、M&Sシリーズ3作目)でも犀川先生が気がつかないですよね。



姫ちゃんといーちゃんとの会話がやっぱりおもしろいかな。事実がわかった後に読むと、深い意味で読み取れる。2作目の『クビシメロマンチスト』では、特にその傾向が強いと感じましたが。


いろいろ設定的なことも語られますね。組織のこととか。
名前だけの人がたくさん出てきます。後の巻で出てくるのかな。

戯言遣いの性質についてもいろいろ怪しい言葉がでてきておもしろい。あと、請負人の性質に関しても。


怪しい戦闘がたくさん出てきますね。だんだん戦闘のリアリティがなくなってくるような気がするですよ。



えー、まあー、女の子が可愛く描けてればいいですか。そうですか。私もそう思いますよ(←おいおい)。請負人はいろいろ背負っている感じがするけど、その他のキャラってあんまり背負っていない気がするんですよね。守るべきものを。読みが甘いのかな? そこらへんが、「このキャラがすごい好き」、ってまでは私が思えない理由なのかも。


今回は主人公の禍々しいところがあんまりなかったですね。

主人公の罪悪感や自己嫌悪っぽい記述がたくさんあります。これから危険なことをおこしそうだとも思わせます。こういう伏線ぽいのは回収されるんですかね。