物語の中の濡れ場とか

たまにはエロい話をしなさい、というお告げに従い、ちょっとエロい話も書こう。というか、エロにまつわる話と言うべきか。


物語中にセックスシーンとかある。映画とかも。

映画やテレビとかだと、なんか「スキップしてー」って思うことが多々かも。

思わせぶりにいろいろしているあたりが面白いのかもね。悶々としていたり、すれ違っていたりするところが面白いのかもね。物語の基本は寸止めにあるともいいますし。


小説とかだと、一番エロい描写だと思ったのは『陋巷に在り』(酒見賢一)かな、と思います。

陋巷に在り〈1〉儒の巻 (新潮文庫)

陋巷に在り〈1〉儒の巻 (新潮文庫)

同じ作者の『語り手の事情』もエロくて良いです。

語り手の事情 (文春文庫)

語り手の事情 (文春文庫)

なんというか、私の好きな作家の作品ってエロ描写が少ないんですよ。もっとみんなエロい事を描いて欲しいと思います。まあ、一般的見地から見ると、エロじゃないけど、斜めくらいから目を眇めてみるとエロく見えなくもないという感じのことはなんというか頻繁にあったりもしないでもないですが。


印象に残るセックスシーンは、切なかったり、悲しかったりとかそういう時が多い気がします。嬉しいとか楽しいとか気持ちとか心地よいという成文が含まれているだけじゃないみたい。


ネット上に、「何で研究なんかするの?」「エロいから」というのがあって、これは使えると思いました。もう少し、エロを肯定的に使う方向で行きたいと思います。

高校時代に、数学の先生が、「高校の数学の教科書はエロ本みたいなもんだ。一番いいところが書かれていない」とう趣旨の事を言ってました。良い事言いますよね。

同じく高校時代の国語の先生(女性30代)が、男の子の自慰の仕方に関して書いてある本を授業中に朗読してくれました。あれもおもしろかった。


先ほどの『語り手の事情』の中の面白いやりとり。童貞のアーサー君が、魅力的な女性である語り手さんとセックスしようと思うんだけどなかなか事が進みません。こんな会話がなされます。

「うーん。こんなことじゃまったく進まないよ。君が悪いんだよ。君は男女の性欲を否定するのかい。この楽しみの泉をさ」
「そんなことはありません。性欲は人がその伴侶に出会うための道案内をいたします。普通ならとうてい結ばれそうにない男や女たちが、まがりなりにも伴侶を見つけ、つがいとなることを得るのは性欲のおかげであると申せます。性欲こそは、男女の真の仲人にて、孤独の妙薬、結合の原動力、これこそ神のいきなはからいであるといえましょう。性欲のおかげで万難を排して結びついた男と女のその結婚生活が幸福なものになるか悲惨なものになるかは問題でありますけど、性欲にはなんの罪もありません」

もうなんというか楽しすぎると思うのでした。