『心の家路』(遠藤淑子)
- 作者: 遠藤淑子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1999/02
- メディア: コミック
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『心の家路』で「犬の毛がわりの歌」(作:大石海)とかいうのが作中で出てきます。
♪犬の毛は〜
♪ぱらりぱらりと抜けてゆく〜
面白いです。作品自体は泣かせる系かな。主人公の懸命さにちょっとほろっとくるかも
メインのストーリとギャグセンスがとても綺麗に融合しています。
また、別のところから引用。
ジェシィ
皆 多かれ少なかれ孤独は怖いんだ
自分の気持ちを分かってくれる人なんか
いないんじゃないかと思いながら
でも愛されたいと思っている
良い台詞だ。
これを読んで思い出したこと。http://www2.odn.ne.jp/~han52740/ns/memo/memo0401.html#m31bにある「夜の森」で老婆と若い女性が出てきます。どちらに自分を仮託したのか?どちらでもない?あるいは両方?
もやもやしてきて、自分で言葉を紡いでみる。
相手のこと、何も知らない。 自分のこと、何も話さない。 話したくても空っぽだから。 空っぽな人に話すことなんてない。 あたりまえ。 だって比較して、比べて人は語るものだから。
- よくある物語設定で「自分の全てをさらけ出して嫌われるのは怖い」という感じの設定がありますね。
- 人の心の成長というのはとても部分的に急速に成熟・成長するものだと思う。ある部分子供で、ある部分大人。
- 夜の森は視覚聴覚味覚嗅覚触覚という五感をけっこう意識して比喩を考えた文章。思い違いによる苦しみは事実を知ることによって癒され快復する。ただ力なきものが力を得るために言葉にすがってもあまり効果は期待できないと思う。