『審判の日』(山本弘)審判の日作者: 山本弘,影山徹出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/08/31メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (41件) を見る

今年最後の読書。短編集ですね。山本弘作品は久しぶりかな。『闇が落ちる前に、もう一度』はいまいち。物理ネタは採点が厳しくなってしまうかも。『屋上にいるもの』は、まぁ、なんというか作者の趣味ですね。つくづく少女が好きなんだなぁ、って思います。設定はけっこう怖くて良いと思う。『時分割の地獄』はタイトルが凝っていますね。途中でちょっとどきどきした。でも、ゆうなが男性人格だったほうがよかったかなぁ。表現がダイレクトでわかりやすいところが山本弘作品の魅力でもあるのだけど、もう少しわかりにくい表現を使うのも良いと思うのですが。間接的に語るというか。「殺すことでしかわからない」って言うのもすごいなぁ。けっこう台詞にじーんときてしまったり。直球勝負な感じの作品。『夜の顔』はうーん、らしくないような。まぁ、怖いといえば怖いけど、うーん。『審判の日』は、最初はつまらなそうだったけど、なんかいい話じゃないですか。でも、この後、○○○傷害で苦しむんだろうなぁ。でも「気が付く」ことにはそれ以上の価値があるということかな。それとも罪を持っていた、またはそういう選択をした結果ととらえるべきか?設定は大胆というか、何でもありというか。まぁSFだし。・・・そうか、そういえばこの本はSF短編集だったのですね。

設定も台詞も良いと思うし、私は好きなんですけど、もう少しみっちり書き込んでほしい気もするし、さっぱりで良いような気もするし。