チューリッヒとバトログ教授

http://hiroi.issp.u-tokyo.ac.jp/Pages/yomoyama/Zurich2006.html
情報提供Oさん。

彼は数年前にベル研で大スキャンダル事件を起こしたグループのボスであった.ある若い研究者のデータをもとに次から次へと驚くべき研究成果を報告したが,それらがすべて捏造であることが判明し,前代未聞の大騒動となったのである.その顛末に関しては,すでにNHKが特番を流し,さらに近々詳細な経緯を追った本が出版されるそうである.彼らの研究報告はあまりに見事で可能性を感じさせるものであったため,その後世界中の多くの研究者がその流れに参画し,貴重な時間と多くのお金が費やされた.バトログ教授がそれまでの優れた研究成果のゆえに非常に高い評価を得ていた人物であったことが,これほど大きな問題となった背景の一つであることは事実である.結局,公式には実際に捏造を行ったのは若い研究者のみであり,その他の共同研究者の責任は問えないと言うことになった.しかし,その若者に社会的な責任のとりようもなく,バトログ教授に世間の非難が集まった.

お話の先が気になる人はリンク先を読んでみましょう。実験データの捏造問題については、わたしはどう考えていいのかまだよくわかりません。悪いことだけど、それをどうやって防止していけばいいのか?

ベル研の事件を始めて聞いたとき、科学者としてやってはいけないことがあるだろう、って思いました。でも、被害者は誰なのだろう?ってことまではちゃんと考えなかった。

わたしは固体物理実験とかにささやかながら関わってきました。物理畑ではない人たちと比べ、私とそう遠くではないところで起きた事件なんだな、って思いました。