『大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル』(森博嗣)

ISBN:4121501950

感想の続き。

正論を言う、本来の機能を言う、そういうことはとっても大事だ。世の中建前だらけだから。でも、正論を言うというのはとても勇気がいること。意見とは自分自身の存在と分けることができるものではないから。他者とは異なる意見を述べることはかなりの負荷がかかる。だから、平易な文体でこのように正論を言うことの意味を軽んじてはいけない。

目的が定まらない学部生とかはこういう本を読んで、自分の目的を見つめなおすというのも良いのではないだろうか?現在の多くの大学の現状とは乖離していたとしても。自分がどういう機会を与えられた存在なのかを理解する1つのきっかけとなると思う。

大学は就職予備校や専門学校ではなく、学問をする場所だってこと。それは大学の先生も、学生も、そして、企業の人も理解しているべきことなのだと思う。